かつてのアメリカ 2014 12 7

2014年12月3日の産経ニュースWeb版には、このような記事がありました。

「私をいらだたせたのは、マイクロマネジメントだった」

 1期目のオバマ政権で国防長官を務めたロバート・ゲーツ氏は11月15日、
カリフォルニア州での討論会で、こう語った。
 作戦上の詳細にまでホワイトハウスが口を挟む「マイクロマネジメント」に手を焼き、
前線司令官にホワイトハウスの高官が直接電話をしてきたときには、
「くたばれ」と答えるよう指示したこともあるという。
 ゲーツ氏と同じく退任後にオバマ氏の安全保障政策を批判する回顧録を書いた、
レオン・パネッタ前国防長官も、
同じ討論会でホワイトハウスの中央集権的な体質に警鐘を鳴らした。
(引用、以上)
 これでは、ホワイトハウスの高官たちは、
「シビリアン・コントロールの何たるか」を理解していない上に、
そもそもシビリアン・コントロールを誤解しています。
要するに、今のホワイトハウスは、素人の集団であることが明白です。
 思い起こせば、ベトナム戦争の時も、
ホワイトハウスが細かい作戦まで口を出して、
それがベトナム戦争を泥沼化させる原因にもなりました。
結局、歴史は繰り返すのか。
 さて、多くの日本人が思い描いているアメリカは、
「かつてのアメリカ」であって、「今のアメリカ」ではありません。
 要するに、姿形は同じでも、
中身は別人になってしまったと言った方がよいかもしれません。
 歴代のアメリカ大統領で、
「リーダーシップが弱い」と言われたカーター大統領ですら、
人権外交を主張し、人権軽視の国があれば、
強力な指導力を発揮したものでした。
 今のアメリカは、リーダーシップを嫌がる傾向があります。
わかりやすく言えば、「事なかれ主義」で、
「自分の任期中は、やっかいごとが起こらないでほしい」と祈るような気持ちでしょう。
そういうわけで、これは、かつてアメリカにあった「孤立主義」とも違うのです。










































































トップページへ戻る